僕らの住む街の
となりの
しろいしろい雪の木陰
だれもが
そこに
だれにも言えない秘密を
抱えてやってくる
囁けば
秘密は
言葉から、奇妙にねじ曲がった針金のような記号に
地上からゆっくりと上昇する瞬間には風の羽となり
飛ぶことを覚えたばかりのスズメの子のように雪の木陰の間を
チロチロと旋回する
雲の隙間に舞う雪粒に幾つかの秘密の断片
ひらひらと
小さな紙切れのように頼りなく揺れ
やがて雪の木のしろい影にたおやかに沈んでゆくと
美しい結晶を纏った冷たい雪の一粒になる
その瞬間
僕らは秘密のすべてを忘れてしまうのだ
となりの
しろいしろい雪の木陰
だれもが
そこに
だれにも言えない秘密を
抱えてやってくる
囁けば
秘密は
言葉から、奇妙にねじ曲がった針金のような記号に
地上からゆっくりと上昇する瞬間には風の羽となり
飛ぶことを覚えたばかりのスズメの子のように雪の木陰の間を
チロチロと旋回する
雲の隙間に舞う雪粒に幾つかの秘密の断片
ひらひらと
小さな紙切れのように頼りなく揺れ
やがて雪の木のしろい影にたおやかに沈んでゆくと
美しい結晶を纏った冷たい雪の一粒になる
その瞬間
僕らは秘密のすべてを忘れてしまうのだ